全国の葬儀総額の平均は、(財)日本消費者協会調べ(2010年11月度)によると

■通夜からの飲食接待平均費用....39万円

■葬儀一式平均費用 ..........................126万円

■寺院の平均費用.................................51万円

■葬儀総額の平均費用......................199万円

この金額を高いと思いますか? 安いと思いますか? それともごく一般的とおもいますか?

実際に葬儀が発生してからでは、「病院提携の葬儀社」や、「たまたま見つけた近くの葬儀社」で、 葬儀費用は担当した葬儀社のいいなりになってしまったというのはよくある話です。
故人の人生最後のセレモニーを納得の出来る形・費用で行う為にも事前に葬儀費用や サービスの内容を知っておくことは重要です。

一般的なご葬儀(通夜・告別式)をしなくても、斎場に於いての火葬は必須条件です。
火葬に必要な品目は、棺、火葬料、骨壷です。
その他付帯する品目として、寝台車、(霊柩車)、ドライアイス、枕飾り・後飾り(お骨台)、寸志などが挙げられます。
「火葬だけ」、「家族だけの小さな葬儀(家族葬)」は、この範囲で完了します。
※上記平均的な葬儀費用から概ね15%前後の費用で済みます

自宅外の葬儀はどうしても高額になります。
式場の規模に合わせて装飾がなされます。
式場費、祭壇、装飾幕や音響設営、式場用遺影制作、受付、夜間照明、案内看板等の外部設営、接待飲食費と配膳人、返礼品、香典返し、霊柩車、マイクロバス、送迎ハイヤー等の付加価値品目が必要に応じて付帯されます。
※上記平均的な葬儀費用の7割近くを占めます。
簡素化された葬儀を希望する家族には、「火葬だけ」、「ご家族だけの小さな葬儀(家族葬)」をお勧めします。

仏式にお布施は欠かせません。
お布施は格式ある寺院、独立系の寺院ほど高額になります。
戒名(法名・法号)と、導師及び複数の脇僧侶で100万円を超えることも珍しくはありません。
※上記平均的な葬儀費用の15%~30%を占めます。

近年、葬儀関連の記事が目に付くようになり、「よく分からない葬儀業界」の一端が社会の関心事として扱われるようになりました。
直近の記事は、都内の中堅葬儀社が僧侶を紹介するたびにお布施の一部をリベートとして受取り、休眠宗教法人を隠れ蓑に所得隠しをしているなど、古くて新しい癒着関係が今でも続いています。
一方、総合病院や救急病院の一部には、「保証金」、「寄付金」などの名目で数百万円から数千万円を指定葬儀社に求め、それに応えることで病院指定の継続(権利)が得られという関係です。
それでも葬儀社が「葬儀の需要先(病院・寺院)」に群がるのは、見返りを期待し、投資の回収が見込まれるからです。
寺院の、病院の、葬儀社の、地位の利用で「ご遺体から小銭を稼ぐ」図式は、ご家族が用意したお金(葬儀費用)そのものが原資になっていることなど知る由もありません。